2020/04/12 23:18

 例年は夏の出張といえば6月下旬~7月中旬頃に行くのですが、今年はエリザベス女王即位60周年記念やロンドンオリンピックなどで英国全体が混雑する事により当然旅費も高くつくことになるし、当社の業務もその時期に忙しくなりそうだったので、1ヶ月ばかり早めてみました。前回同様にスコットランド(Scotland)限定の英国出張となったのですが、なんと!私自身初の上陸となったシェトランド諸島へも訪問しました。とういことで、もちろん今回の写真はシェトランドのオンパレード。今回の旅は7泊9日で、前半はシェトランド諸島(Shetland)内をレンタカーで動き回り、その後はアバディーン(Aberdeen)周辺を別のレンタカーで動き回って、走行距離は285+388マイル(およそ1077km)。

 ※私個人としての英国出張は27回目となりました。

【5月27日(日)】
 珍ずらしく成田空港で降りる駅を乗り過ごして、ターミナル1の駅で降りてしまいました。最初は気がつかずだいぶ駅のつくりが変わったなぁ・・・と改札も出てのんびり歩いていたら、看板に『ターミナル2へはバスで移動』なる文字が目に飛び込んできました。すぐに気がついて無料バスで移動。落ち着いて行動できたので、時間もそんなに掛かりませんでした。時差ボケにしては早すぎますよね~。

 今回もまたKLMです。成田空港~アムステルダム空港~アバディーン空港へと移動。機内がとても空いていたので、ゆったりとくつろげました。また今回のアムステルダムでの乗り継ぎ時間は約1.5時間だったので、あっという間(定刻どおり16:40)にアバディーン空港へ到着。

 小さい空港って言ったら失礼かもしれないが、小さな飛行機(約100人の乗り)だったせいもあってか、荷物が出てくるのも早かったし、入国審査もスムーズなアバディーン空港でした。気に入った!翌朝はアバディーン空港からシェトランド諸島へフライトがあるので、空港付近のホテルに宿泊。

 到着日に明るいうちにホテルにチェックインできるのも久しぶりのような気がしました。ホテルで、携帯電話やモバイルwifiルーターの確認などをしてから、PCで仕事です。明日の朝が凄く早いので早めに就寝。

①あ、ここはまだアバディーン空港です。ラウンジから見るプロペラ機。こんな小さな飛行機に乗ったのは初めてです。

②機内の座席に積まれた貨物。たぶん新聞とか雑誌類。


【5月28日(月)】
 4:00に目覚ましをかけていたのですが、それも不要。時差ボケか、2時くらいに目が覚めてしまいました。何故そんな朝早くに目覚ましをかけたかというと、今朝6:40の飛行機に乗るためです。ホテルのレストランが開店する5時ちょうどに入って朝食を簡単に済ませ、5:30にホテルをチェックアウトしてアバディーン空港へ。

 ネットで予約していたフライト(flybe)の搭乗手続きを済ませ、搭乗口付近のラウンジへ行くと飛行機が間近に見えました。予想はしていたのですが、それを遙かに下回るほどの小さな飛行機。34人乗りのプロペラ機です。過去にもプロペラ機は乗ったことありますが、この小ささにはビックリしました。前のタイヤの直径なんか、普通乗用車のタイヤの半分もなさそうな大きさ。

 実は英国内の離島へ飛行機で行くのは今回が初めてでした。過去にオークニー諸島(Orkney),マル島(Isle of Mull),ワイト島(Isle of Wight),ハリス&ルイス島(Isle of Harris, Isle of Lewis),北アイルランド(Northern Ireland)など全て船で行っていました。それは、カーフェリーでレンタカーごと行きたいってのも理由でした。しかし今回は日程の問題もあり飛行機で飛ぶことしたのです。

 搭乗前の飛行機を見ていると自分の荷物が機内へ積まれているのが見えたのですが、これはこれでとても安心しました。また、客が乗る入り口から新聞などのようなものがたくさん運び込まれていました。朝一の便ですし、たぶん朝刊かな。

 さて搭乗です。待機していたラウンジの建物を出て、徒歩で約20歩程度で飛行機に到着。近い!脚立のような細い階段で機内に入ると中は更に狭い。なんだかワクワクしてきました。機内の座席は左に1列、右に2列で、番号は12番まで。全搭乗者数は15人程度で私の席は10Aで左側の後方でした。座った場所の反対側の座席には、大量の貨物。さっきの新聞類はここに積まれていたのです。飛んでみると何ら変わらなく、1名の客室乗務員がとてもフレンドリー。

 ついに人生初のシェトランドに到着です。シェトランドのメインランド最南部にあるサンバラ(Sumburgh)空港。飛行機から階段で降りると、また徒歩で建物まで移動。飛行機から降りるのが最後だったせいか、預けていた荷物は既に出てきていました。早い!そこで携帯電話の電源を入れてみると、なんと圏外!慌ててモバイルwifiルーターの電源も入れてみたら、これまた圏外。シェトランドの2泊3日の旅は、通信不能かと覚悟しました。

 予約していたレンタカーを借りて、北部へ向け出発です。前回買ったカーナビを付けてみると、GPSが機能していないのです。GPSも駄目なのか?!とにかくレンタカー屋で貰った簡単な地図を頼りに、訪問先へ行くしかない。途中、何度か停車して携帯やモバイルwifiルーター、カーナビを確認すると、建物が多いところで携帯とルーターは電波を拾い始めました。カーナビだけは反応無し。帰りに気がついたのですが、サンバラ空港内も微妙な位置で、少しは電波がきてました。

 ちょっと安心して今日の訪問先へ。前回のインバネス(Inverness)北部でもあった、パッシングプレイスがある細い道が途中から出てきたけれども、何とか訪問先を発見。ここは今年の英国フェアの目玉の一つです。その後、そこで紹介してくれた他のメーカーへ2社訪問。なかなかこれぞと言う品が見つからない。

 宿泊はシェトランドのメインランド中心辺りにある街ラーウィック(Larwick)のホテルです。早起きだったので、早めにホテルにチェックイン。もちろん早めに寝てしまいました。19:30頃だったかな。

③さて出発。まだ本土上空。黄色い地域は何かわかりますか?全部、菜の花畑です。近くで見るとすごく広いんですよ。

④プロペラ。このお陰で飛んでいられるんですよね。


【5月29日(火)】
 目が覚めてしまったら、最近は無理して寝ないことにしています。2:30起床。PCで仕事をしていたら、3:30頃には外が明るくなっていました。早起きすぎると朝食まで時間がありすぎて、お腹が減って仕方が無いんです。つい手持ちお菓子などを食べてしまいます。

 朝食を済ませてからカーナビのGPSが動作しないことをネットで調べていたら、どうやら長期間使っていなかったせいか、前日にホテルの部屋(GPSが届かないような建物内)で電源をいれた事がいけなかったようでした。お気に入りに、翌日以降行く予定の場所を登録していただけなんですけどねぇ。

 朝食後、車に乗り込む前に外で電源を入れたらGPSが反応しました。よかった~。そういえば出発前に日本でも電源入れてた。機械って繊細ですね。

 シェトランドの道は、メインロードとも呼ばれているA970がメインランド南北に縦断しています。郊外でこの道路から外れると、たいていパッシングプレイスを体験できます。

 1つめの目的地はメインランド北部。その後、現地の観光チラシで見つけたブレイ(Brae)にあるフィッシュ&チップス屋で昼食。揚げたてに塩を少々とモルトビネガーをたっぷりかけて食べると美味しいんです!でも最近は1回の出張で1回くらいしか体が受け入れなくなりました。年齢でしょうか。その後、南下しメインランド南部で2社訪問。

 最後に最南端の灯台近くでパフィンを観察し、また北上してラーウィックに戻り、昨日のホテルに連泊。

⑤遂にシェトランドに到着!しかし、モバイルwifiルーターが空港内ですら電波が!?

⑥ラーウィック市内。とある建物前にあった門灯のオブジェ。


【5月30日(水)】
 英国のメインランド、ブリテン島に戻ります。サンバラ空港へレンタカーで戻り、返却後チェックイン。もちろん、最近では当たり前になってきたお客様自身で発行する自動チケット発券機などございません。アバディーン空港ではあったのに。チェックインを済ませ荷物も預けたので、さてラウンジへ向かおうとすぐ横に見えた入り口をさして「あっち?」って聞いたら、カウンターの方が「まだ行かないほうがいいわよ」って。中にはお店は何もなく、自販機しかないらしい。「フライト名が呼ばれたら入ってね。小さな空港なのよ。」って言われた時、苦笑いしかできませんでした。

 呼ばれるまで30分。携帯で話している人を見かけたので、アレっと思い自分の携帯電話のの電波状態を見てみると、少し入ってました。空港だもんね。入んなきゃね~。モバイルwifiルーターも場所によっては微量の電波ながら入ってました。

 帰りは、座席に荷物を置くスペースもないくらい満席。アバディーン空港に無事到着し、レンタカーを借りてアバディーン市内の取引先と商談。新商品もみせていただいたここのデザイナー兼社長は、今年の秋に開催される英国フェアでデモンストレーションで招聘する予定です。

 商談終了後すこし時間があったので市内のショッピングセンターへ行き、次回の分のデータSIMカードを購入。

 余談:実は前回の出張時に次に使う用として購入していたSIMカードは、マイクロSIMだったのです。私のモバイルwifiルーターは普通サイズ用で、出発前日にあれ?小さいぞ!って気がついたのです。マイクロSIMの存在は知っていましたが、まさか買ったものがマイクロだったとは。ネットで調べてみるとチップの部分は同じ構造のようなので、大きささえ合えばと思い、名刺大の台紙からカッターで旨いこと同じ大きさに切り落としておきました。現地で使ってみると、普通に使えました。でも今回は間違えないようにマイクロじゃあないよね?って念を押して買いましたけど。

 今日からアバディーン市内のホテルに4連泊です。

⑦ラーウィックの港町。

⑧港に大きな船。シェトランド本土からさらなる離島に行くカーフェリーのようです。


【5月31日(木)】
 アバディーンから南へ車で1時間半の街、フォーファー(Forfar)にあるストラスモア社を訪問。タータン・ネクタイの種類を増やそうと検討。

 商談終了後、アバディーン方面へ戻る途中にある、ストーンヘブン(Stoneheven)に立ち寄りました。ここには海辺にそびえ立つ素晴らしいダンノッター城(Dunnottar Castle)があります。中に入ってみるとそうでもないのですが、外(まわり)からみると最高のお城です。

 見学後、ホテルへ戻って早めの就寝。

⑨なんの写真でしょう?中央にある車、プリウスのタクシーでした。シェトランドでもあるんです。

⑩この国旗、ご存じですか?スコットランドの国旗ではありません。シェトランドの国旗です。


【6月1日(金)】
 お天気ニュースでは曇り時々晴れ。昨日と打って変わって、車に乗っていると窓を開けなっければ暑いくらいでした。今日はアバディーンの北部の街ピーターヘッド(Peterhead)にあるセーター工場へ商談。ここへは何度か訪問しているのですが、今回はちょっと特別なものを仕入れてきました。お楽しみに!

 夜、テレビではダイヤモンドジュビリーで一色でした。明日から4日間はパレードなどもあり、ロンドンだけでなく英国各地で大賑わいです。もちろんアバディーン周辺でもユニオンフラッグがあちこちで飾られていました。

⑪シェトランド本島のかなり北部。なんと飛行機が家に突っ込みそう!ユニオンジャックが掲げてあるが、まさか英空軍の秘密基地?

⑫道路に境界もないので羊もいます。普通に道路を横切るので要注意です。


【6月2日(土)】
 チケットの都合上、予備日として残っていた1日です。昨晩、色々考えた結果、周辺の蒸留所などを見学することにしました。アバディーンからスペイサイド(Speyside)まで車で結構まわりました。

⑬パッシング・プレイス。

⑭この周りに家は全く見えないのにポスト。


【6月3日(日)】
 最後の朝でも4時に目が覚めました。今回は体内の時差をあまり変えないよう、夜は眠くなったら寝て、朝は目が覚めたらそのままPCで仕事をするという運びでした。朝シャワーを浴び、朝食を食べてチェックアウト。空港から近いホテルだったので、レンタカーにガソリンを入れて空港で返却。

 返却する駐車場にある事務所が開いていなかったので、ターミナル内の事務所へ鍵を返却しに行くと、そこもクローズ。え?って思いましたが、鍵を入れるポストがあるのに気がつき一安心。って、鍵がでかすぎて入らない!!!ど・・・どうする?その事務所のオープンは1時間後だったけど、それまで待つとフライト時間にギリギリになってしまう。少しカウンター前で考えていると、カウンターが格子のシャッターではないですか!シャッター内の事務カウンターを覗いてみると鍵が置いてある。たぶん誰かが投げ込んだものだろう。私もそれに習って投げ込んどきました。返却完了。

 アバディーン空港~アムステルダム~成田空港へ。帰りはほぼ満席。しかし、超早起きしたせいか、フライト後半は久しぶりに機内で眠れました。

⑮・・・と、その先には電話ボックス。何もなさ過ぎるので必要ですよね。

⑯お昼に食べた、フィッシュ&チップス。これでもハーフサイズ(いわゆる子供用)。おなかいっぱいです。


【6月4日(月)】
 眠かったけど朝食はしっかり食べて、成田空港に到着。

 帰国後に、IOCの方がヒースロー空港で2時間以上の入国審査待ちをさせられ、ツイッターで不満をつぶやくなどあったようです。最近、私はヒースロー空港は乗り換えすらほとんど使わないんです。ロンドンには立ち寄る取引先(工場)が無いんですよねー。

⑰サンバラ空港南部にある灯台近くのパフィンの生息地。このあたりにいるらしいですが、要双眼鏡。

⑱灯台からの帰り道、空港の滑走路が正面に見えました。

⑲滑走路を横切る道路から撮影。

⑳シェトランド最終日の日の出(たしか3時くらい)。